温水洗浄便座(ウォシュレット・シャワートイレ)の分岐金具の取付(交換)について
温水洗浄便座(ウォシュレット・シャワートイレ)の分岐金具の取付(交換)について
温水洗浄便座の取付、取替えの際に、唯一の水道工事と呼べるのが、給水を取る為の分岐金具の取付です。
おそらく、一般の方が自分で取付工事をする時に一番不安に思われる箇所だと思います。
そして、取付後に水漏れが起こるのも、この箇所です。
今回はこの部分にフォーカスして、説明をしていきます。
現在、温水洗浄便座が付いている場合
今現在、温水洗浄便座が付いている場合は、分岐金具が取り付けてある状態になるはずです。
しかし分岐金具は、基本的に、温水洗浄便座の交換の時には、新しい物へ交換する事になります。
これは、本体から繋がる給水ホースと分岐金具との接続部分が互換性が無い事が多い為です。(同メーカー、製造年代が近い製品の場合は互換性がある場合有り。)
ナット・ネジの規格や、パッキンの止水方式などの違いがあり、「接続出来ない・水漏れする」などが起こります。
現在、温水洗浄便座が付いていない場合(普通便座・暖房便座を使用)
今現在、温水洗浄便座が付いていない場合は、新しく分岐金具を取付ける事になります。
現状、止水栓からトイレのロータンクまで給水管が繋がっていると思いますが、その中間で、温水洗浄便座用の給水を枝分かれさせます。
ロータンクの給水管がホース式の場合
施工が一番簡単なのが、「給水ホース式」です。
現在のトイレのロータンクの給水管はホース式が主流になっています。
動きに自由が利くため、分岐金具を新たに取付けても、長さの調整などをする必要がありません。
また、温水洗浄便座に付属しているパッキンが使用できるので、特別な準備も必要有りません。
カクダイ 19ミリパッキン(6枚入)
ロータンクの給水管がフレキ管の場合
止水栓からロータンクまでが、「フレキ管」でつながっている場合も、給水ホース式程ではないですが、施工は難しくないと思います。
ステンレスのフレキ管は、曲げたりするのには多少の力が必要ですが、長さに問題が無ければ、フレキ管は再利用できます。
分岐金具が付いていない状態からの場合は、分岐金具が間に入る分だけ、フレキ管の長さが余ります。
専用工具があれば、長さを詰める事もできますが、一般の方が持っているはずもないので、フレキ管をたるませて接続する形になります。
パッキンは温水洗浄便座に付属のものを交換しましょう。
カクダイ フレキパイプつば出し工具 6000-13
カクダイ コンパクトパイプカッター 609-805
ロータンクの給水管がサプライ管の場合
古いトイレに多いのが、「サプライ管」と呼ばれる給水管を使用した接続です。
サプライ管への分岐金具の取付が、一番難しいと思います。
施工方法は2通りです。
方法① 既存のサプライ管を再利用する。
既存のサプライ管の長さをカットして再利用します。
分岐金具が間に入る分、必要な長さ変わります。
カクダイ コンパクトパイプカッター 609-805
サプライ管の前後のパッキンは必ず交換しましょう。
但し、パッキンの種類は異なりますので注意が必要です。
ロータンクの接続部分は、19㎜の平パッキンでOKです。(温水洗浄便座に付属)
サプライ管と分岐金具の接続部分は、パッキンの種類が変わります。
カクダイ 給水管パッキンセット 9191 ※さしこみパッキン、平パッキンのセット
カクダイ さしこみパッキンセット 745-701
カクダイ さしこみパッキン 794-883
方法② サプライ管をフレキ管に交換する。
分岐金具を取付後、分岐金具からロータンクまでを、フレキ管に交換して接続します。
フレキ管の長さ寸法ですが、きれいにぴったりと採寸して合わせるのはとても難しいです。
縦・横の寸法だけでなく、奥行きの前後の寸法も含めなければなりません。
採寸した寸法通りの長さのフレキ管は、フレキ管の加工機が無いと作れないので、既製品から選ぶ事になると思います。(当然、少し長いものを選びましょう。)
カクダイ フレキパイプ(250㎜) 9087
カクダイ フレキパイプ(300㎜) 9088
まとめ
給水管の種類や状況は、ご家庭によって様々だと思います。
適切な方法で分岐金具を取付けなければ、水漏れの原因となりますので、しっかりとした準備が必要です。
コメント
コメント一覧 (4件)
ウォシュレットを取り寄せて自分で取り付けようと試みましたが、フレキ管を外して分岐金具を取り付けようとした時点で、早速行き詰まってしまいました。
既存のフレキ管を弛ませるコツ等があるとすれば、是非ともお教え頂ければと思います。
現在のフレキ管の状態は正に「ヱ」この図の下の横棒を除いた感じとなります。
コメント下さいましてありがとうございます。
フレキ管を曲げる場合、接続部分が平行になる様にし、フレキ管のツバ部分から2㎝くらいは曲げず、その他の部分で角度などを調整します。
距離が近いと難しい場合があります。
返信ありがとうございます。
既存のフレキ管をそのまま利用する場合、「ヱ」の横棒のすぐ上の縦の部分を3、4センチ持ち上げるようになると思うのですが、果たして素人にすぐ出来るのかどうか分かりません。
下手に既存のフレキ管を利用するよりも、ウォシュレットに同梱されているようなホース状の柔らかいやつを入手して取り付ける方が無難かなと思ったりもします。
どちらが良いのかご意見頂ければ助かります。
短いフレキ管(20㎝未満)は、曲げて調整するのが難しいと思います。
どうしてもできなければ、ウォシュレット同梱のホースの様なものを使用するのも一つの方法です。
こちらも、曲げ施工がし易いフレキ管です。
(長さは数種類有ります。)
https://amzn.asia/d/9Apmmaw