TOTO TG60N型【ピストンバルブ、押しボタン部交換、後継品・同等品情報】 小便器用フラッシュバルブ<水が止まらない。ボタンが戻らない。> 修理方法
こちらのページでは、TOTO 小便器用フラッシュバルブ(TG60N型)
修理方法(修理用部品・交換手順)の解説をしています。
後継品番の情報も有り。
TOTO TG60N型【ピストンバルブ、押しボタン部交換、後継品・同等品情報】 小便器用フラッシュバルブ<水が止まらない。ボタンが戻らない。> 修理方法
TOTO 小便器用フラッシュバルブ TG60N型(1990-2013年)
TG60N型タイプ = TG60PNX、TG60RNX、TG60SNX
対象品・非対象品あり ※修理部品が異なります
対象:TG60PNX、TG60RNX、TG60SNX (1990-2013年)
<相違点>偏芯違い
型番(TG60N型) | 旧型品(TG60型) | 偏芯寸法 |
---|---|---|
TG60PNX | TG60P(部品廃盤) | 0㎜(ストレート) |
TG60RNX | TG60R(部品廃盤) | 40㎜ |
TG60SNX | TG60S(部品廃盤) | 30㎜ |
非対象品(旧型) TG60型 (TG60P、TG60R、TG60S)
旧型品(TG60型)は、修理部品の供給が終了しています。→フラッシュバルブ本体の交換が必要
見分け方がありますので、以下の2箇所をチェックしましょう。
①本体外径寸法(画像のⒶ) 旧型の方が大きい
TG60型(旧型) 外径Φ53mm (修理部品廃盤品)
TG60N型 外径Φ45mm
②止水栓のカバーの寸法(画像のⒷ) 旧型の方が小さい
TG60型(旧型) 長辺 68mm (修理部品廃盤品)
TG60N型 長辺 76mm
使用されている小便器本体品番:U5(S)、U23(R)、U104(R)、U29、U53、U57、U306、U306C、U306P、U307、U307C、U307P、U308、U308C、U406C、U408、U416C、U810C、U830、U116、U309C、U370
<TG60PNX、TG60RNX、TG60SNXが使用されているTOTO製 小便器>
本体品番 | 生産時期 | 設置方式(サイズ) | 排水方向 | 特徴 | フラッシュバブル品番 |
---|---|---|---|---|---|
U5 | 1978-2007年 | 壁掛(小形) | 壁・床排水 | トラップ別(露出) | TG60RNX |
U5S | 2007-2012年 | ||||
U23 | 1995-2007年 | 壁掛 | 壁排水 | ||
U23R | 2007-2013年 | ||||
U104 | 1967-2007年 | 楕円型 | |||
U104R | 2007-2008年 | ||||
U29 | 1956-2007年 | 床置(中形) | 床排水 | トラップ無し | TG60PNX |
U53 | 1954-2006年 | 床置(小型) | 床排水 | トラップ無し | |
U57 | 1960-1987年 | 壁掛(小形) | 壁排水 | ||
U306 | 1977-2007年 | 床置(大形) | 床排水 | ||
U306C | 1983-2007年 | トラップ着脱式 | |||
U306P | 1992-2007年 | 壁排水 | |||
U307 | 1973-1987年 | 床置(中形) | 床排水 | ||
U307C | 1978-2007年 | トラップ着脱式 | |||
U307P | 1993-2007年 | 壁排水 | |||
U308 | 1974-2007年 | 床置(小形) | 床排水 | ||
U308C | 1983-2007年 | トラップ着脱式 | |||
U406C | 1983-2007年 | 壁掛(大形) | 壁排水 | ||
U408 | 1966-2007年 | 壁掛(中形) | |||
U416C | 1990-2007年 | 壁掛(中型) | 壁排水 | トラップ着脱式 | |
U810C | 1984-2007年 | 床置(中型) | 床排水 | ||
U830 | 1990-2007年 | ||||
U116 | 1990-2007年 | 床置(小形) | 床排水 | カバー付き | TG60SNX |
U309C | 1982-2010年 | 床置 ※幼児用 | トラップ着脱式 | ||
U370 | 1983-2007年 | 壁掛(大形) | 壁排水 |
<症状とその原因> 水が止まらない。押しボタンが戻らない。
便器洗浄後、水が止まらない。
便器洗浄後に、いつまでも水が止まらずに流れ続けてしまう状況です。
これは、フラッシュバルブ内部にある「ピストンバルブ」の詰まり、または消耗が原因です。
ピストンバルブに、水道管から流れてきた小さなゴミ・サビなどが詰まると、水が止まらない原因となる事があります。
ピストンバルブの清掃方法は、分解が必要になるのでこちら(ピストンバルブの交換方法)をご参照ください。
押しボタンが戻らない。水が止まらない。
便器洗浄の押しボタンが、押した後に戻らずに引っ込んだままになってしまい、水が流れづづけてしまいます。
これは、押しボタン部の経年劣化による消耗が原因です。
修理用交換部品: ピストンバルブ部、押しボタン部
TOTO ピストンバルブ部 TH335
TOTO 押しボタン部 TH336
本体を交換する場合:取替用フラッシュバルブ(後継品・同等品)TG60PRR
TOTO 小便器用フラッシュバルブ TG60PRR
<注意>偏芯タイプの場合 カバーと排水管の同時購入が必要です。
TOTO カバー TH71226
+
40㎜偏芯の場合
TOTO 排水管 TH400652(40mm偏芯)
30mm偏芯の場合
TOTO 排水管 TH401272(30mm偏芯)
ピストンバルブ部、押しボタン部交換方法
必要工具
・マイナスドライバー
・ウォーターポンププライヤー
・モンキーレンチ(開口幅 36mm以上)
・ワイドモンキー
・ラジオペンチ
ピストンバルブ(TH335)交換手順
本体後方の止水栓をマイナスドライバーで閉め、水を止めます。
水が完全に止まったことを確認しましょう。
本体上部のカバーを回して取り外します。
内部の蓋ナットを工具をしようして、取り外します。
六角部分は、幅が広い為、36㎜以上開口できる工具が必要です。
上から見て反時計回りに蓋ナットを回します。
固く回り難い事があります。
本体部や接続されている給水配管にも負荷がかかりますので、その場合は、本体部を別の工具で押さえておきます。
古いピストンバルブをラジオペンチなどで掴んで真上に引抜きます。
吐水量の減少 → ピストンバルブ側面のフィルターの清掃
水が止まらない → 上部から見える小孔の詰まりを細い針金などで取り除く。
新しいピストンバルブを取り付ける前に、給水配管内のサビやゴミなどを流し出す為に止水栓を少し開け、しばらく水を流します。
取外しと逆の手順で、蓋ナット・カバーを取り付けます。
止水栓を開けて通水し、動作確認をします。
押しボタン部(TH336)の交換手順
本体後方の止水栓をマイナスドライバーで閉め、水と止めます。
水が止まった事をしっかりと確認しましょう。
カバーを回して取り外します。
続いて、押しボタン部の六角部分に工具をかけて反時計回りにまわして取り外します。
新しい押しボタン部(TH336)を入れ替えるように取付けます。
止水栓を開けて、動作確認をします。
完了
洗浄水量・水勢の調整方法
マイナスドライバーで止水栓(開閉ネジ)を回して調整します。
時計回り → 水勢が弱くなる。
反時計回り → 水勢が強くなる。
洗浄時に、便器から水がこぼれない程度までの強さにしましょう。
本体カバーを外して、吐水量調節ネジをマイナスドライバーで回して調節します。
時計回り → 洗浄水量が減る。(時間が短くなる)
反時計回り → 洗浄水量が増える。(時間が長くなる)
洗浄水量は絞り過ぎると、排水詰まりの原因となります。
尿石の付着防止の為には、充分な水量で流す事が重要です。
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