INAX DT-1810S トイレロータンク <水が止まらない>修理方法(ボールタップ・フロートゴム玉交換手順)
INAX 手洗い付ロータンク DT-1810S (1995-1998年)
※便器 S-77S

症状:タンク内の水が止まらない
・タンク内の水が止まらない
・便器内へチョロチョロと水が流れ続けている


タンクのフタを開け、中を覗くと、水が止まらずに流れ続けています。
溜まりすぎた水は、オーバーフロー管(筒状の部分)に流れ込んでいる為、タンクから水が溢れることはありませんが、便器側へ水が流れ続けています。
少量の水漏れでも、水道料金が大幅に上がることも
蛇口から水が出続けているのと同じ状態なので、放置しておけば当然、水道使用量にも影響がでます。
水道料金が1万円以上が上がってしまうという事も、珍しくありません。
水漏れは放置しても良くなる事はありません。早めの対処が必要です。
原因:ボールタップ・フロートゴム玉の劣化
タンク内への給水の開け閉めをする役割のボールタップが、経年劣化により水を止める事が出来なくなっています。
通常、タンク式のトイレは、便器洗浄後に給水が始まり、タンク内に規定水量まで貯まると給水が自動で止まるというのが正常な状態になります。
これに関係する部品は、大きく2点です。
「ボールタップ」
タンクのフタを開けて、すぐ目に入るものがボールタップです。
浮き玉が付いており、タンク内の水位の変化により浮力で位置が上下し、連動して開栓・閉栓をするしくみとなります。
タンクに水が溜まる(水位が高くなる)→ 浮き玉の位置が上がる → 水が止まる
タンクの水が抜ける(水位が下がる)→ 浮き玉の位置が下がる → 水が出る
「フロート弁(排水弁)」
タンクの底面の中央に付いているものが、フロート弁(排水弁)です。
フロート弁は、タンクに溜まった水が流れない様に留める役割と、便器内に水を排水する弁の役割をします。
また、ボールタップの故障によりタンク内への給水が止まらなくなった場合、タンクから水が溢れない様に、便器内へ水を逃がすオーバーフロー管の役割もかねています。
弁の開閉は、レバーハンドルと連動しています。
通常の修理で交換するのは、フロート弁全てではなく、劣化がし易いフロートバルブ(黒いゴム玉と鎖)部分を換える事がほとんどです。
こちらの修理をするためには、ボールタップ・フロートバルブの交換が必要です。
ボールタップ・フロートバルブは、セット交換が基本
ロータンクの主要部品であるボールタップとフロートバルブ部は、同時交換が基本です。
理由は、先に述べた通り、どちらも正常に作動しなくては、「水が止まらない」状態が発生してしまう為です。
ボールタップの動作は、タンクの水位の変化によって機能する為、タンク内に水を留めておく役割を果たすフロート弁(フロートバルブ)が消耗していても、ボールタップは正常に作動しません。
フロート弁の消耗により、
①タンク内の水が抜けて減っていく
⇩
②ボールタップが給水を始める
⇩
➂水が溜まり給水がストップする
⇩
①へ戻る
このサイクルを繰り返してしまう為、同じ様に「ボールタップの水が止まらない」状態になります。
取替用部品 ボールタップ TF-20B、フロートゴム玉 TF-10R-L
LIXIL ボールタップ TF-20B
LIXIL フロートゴム玉(大) TF-10R-L
取替え手順
作業手順は、リンク先をご参照ください。品番違いですが、交換手順は同様となります。






補足
LIXILのマルチボールタップ(TF-20B)は、複数品番に対応できる仕様になっています。タンクに合わせて多少の組み換えが必要となりますので、施工説明書をしっかりと読みながら作業をしてみてください。
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