TOTO S517B【ボールタップ・フロートバルブ交換手順】 手洗付ロータンク 水漏れ修理方法※S517BRも対象
こちらのページでは、TOTO トイレタンク S517S(R)、S517B(R)、S516S、S516B(R)
の水が止まらない場合の修理方法(ボールタップ・フロートバルブ品番、取替手順)の解説をしています。
※その他修理部品 (密結パッキン、レバーハンドル)の情報も有り。
TOTO S517B【ボールタップ・フロートバルブ交換手順】 手洗付ロータンク 水漏れ修理方法※S517BRも対象
本体品番 TOTO 手洗付ロータンク S517B(1975-1992年)
※便器品番 TOTO C420 (床排水) 、壁排水 C417R、C418
その他、類似品も対象: S517BR、S517S、S517R、S516S、S516B、S516BR
<比較表>
タンク品番 | 手洗い | 生産時期 | 防露(結露防止材) |
---|---|---|---|
S517S(またはR) | 有り(左、Rは中央) | S517S(1981-1992年)、S517R(1991-2015年) | 無し |
S517B(R) | 有り(左、Rは中央) | S517B(1975-1992年)、S517BR(1991-2015年) | 有り |
S516S | 無し | 1979-2015年 | 無し |
S516B(R) | 無し | 1975-2015年 | 有り |
TOTO S517BR
<相違点>
手洗い金具位置違い(中央)
TOTO S516B
<相違点>
手洗い無し
症状:タンクの水がとポタポタと止まらない。
・タンクの水が止まらない。
・タンクの中でポタポタと水漏れの音がする。
・便器内へ水がずっと流れている。
ー 手洗い無し S516B ー
原因:タンク内部品 ボールタップ・フロートバルブの消耗
水が止まらない原因は、ロータンク内部の部品の消耗です。
「水が止まらない」にも2通りが有ります。
「水が溜まっているのに止まらない」
タンク内の水位が一定まで達すれば、通常は水が止まりますが、ボールタップが故障してしまうと、
いつまでたっても水が給水され続け「水が止まらない」状態になります。
「水がいつまでたっても溜まらずに止まらない」
ボールタップの故障とは違い、タンク内の水が、タンク底のフロートバルブの消耗により、減り続けてしまう事で、水が溜まることが出来ません。
それにより、減った水はいつまでも給水され続けてしまい、「水が止まらない」状態になります。
タンクから抜けていった水は、便器内へ流れ続けます。
こちらのロータンクは30年以上前の型になりますので、今回よりも前に修理をした形跡がありました。
純正部品ではなく、他社製のマルチボールタップが使用されています。
この様なマルチボールタップは、純正部品より安価になりますが、寿命が短く、数年で故障する事が多い印象です。
基本は、ボールタップとフロートバルブ部は両方とも交換
ロータンクの主要部品であるボールタップとフロートバルブ部は、同時交換が基本です。
理由は、先に述べた通り、どちらも正常に作動しなくては、「水が止まらない」状態が発生してしまう為です。
通常の修理で交換するのは、フロート弁全てではなく、劣化がし易いフロートバルブ(黒いゴム玉と鎖)部分を換える事がほとんどです。
取替用部品 TOTO ボールタップ THYS2A、フロートバルブ THY416R
手洗い付タンク(S517系)の場合
TOTO ボールタップ THYS2A
フロートバルブ THY416R
手洗い無しタンク(S516系)の場合
TOTO ボールタップ THYS1A
フロートバルブは同じです。(THY416R)
<補足>その他、修理部品: レバーハンドル、密結パッキン
レバーハンドルが折れた、などの場合
TOTO レバーハンドル部 THY425-2R
タンクと便器の隙間、タンク下からの水漏れの場合
TOTO 密結パッキン TH914471S
交換手順
必要工具
・マイナスドライバー ※止水栓がドライバー式の場合
・モンキーレンチ
・ゴム手袋
ロータンクに繋がる、給水管の接続ナットを取り外します。
続いて、ボールタップの固定ナットも取り外し、古いボールタップをロータンクから取り外します。
古いフロートバルブを取り外します。
ゴムが溶けていて、手が真っ黒になりますので、ゴム手袋などを使用しましょう。
新しいフロートバルブの取付けは簡単ですが、鎖の長さは調整しましょう。
このロータンク(TOTO S517B)は、大洗浄のみ(小洗浄無し)なので、レバーを引いた時に、フロートバルブがしっかりと上がる程度に鎖を張ります。
TOTO ボールタップ THYS2Aは、複数のタンク品番に対応する製品ですので、多少の組み換えが必要になります。施工説明書をよく読み施工してください。
TOTO T517BRの場合
新しいボールタップに給水管を接続します。
接続部のパッキンは必ず交換してください。(付属品)
ここで一度、止水栓を開け、ボールタップが正常に止水するかを確認します。給水管の接続部の水漏れも確認しましょう。
注意:この時に手洗い管に繋がる蛇腹ホースから水が出ますので、タンク内へ向けておきましょう。
止水の水位は、ボールタップの調整リングで調整できます。
手洗い管を確実に接続して、フタを閉じます。
手洗い管から水が出るかをしっかり確認してください。
作業難易度(5段階)
作業難易度は、「2」 です。
施工説明書をしっかりと読んで施工をし、取替後は正常に作動するかを確認しましょう。
S517B(R) の便器を交換する場合(後継品・代替品) 排水芯寸法
S517B(R) の便器品番は、 C420(床排水) C417R、C418(壁排水) になります。
便器品番がC420(床排水)の場合 ※排水芯 530mm
C420の排水芯は、530mm です。
取替用の便器はリモデル対応を使用しましょう。
便器品番が、C417R、C418(壁排水)の場合 ※排水芯高さ 155mm
C417R、C418の排水芯高さは、155mm(床から)です。
取替用の便器は、155mm対応の壁排水タイプを使用しましょう。
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